さて、本書。第5章では1930年前後に活躍した有力楽団をあげています。
フリオ・デカロ楽団=はっきりとタンゴ界をリード。ヨーロッパ旅行へ。
フランシスコ・カナロ楽団=フィルポを抜いて大衆タンゴの王様。
ロベルト・フィルポ楽団=大きな編成で健在。もうピアノは自身ではひかず、若い名手にまかせて指揮に専念。
ペドロ・マフィア楽団=チェロ奏者ネロン・フェラサーノを加えた美しい演奏。『インスピラシオン』が十八番の曲。
カジェタノ・プグリッシ楽団=フィルポのもとで名をあげたバイオリン奏者。『ラ・クンパルシータ』の対旋律をもっとも美しく弾き、もっとも多種類のレコードに録音した人。楽団は遅めのテンポの独特なスタイルをもち、メンバーも優秀だった…
この頃から、和声の構造や対旋律も複雑になり、メロディ自体も、音楽的に進歩。レコード録音もさかんになります。
動画はフランシスコ・カナロ。
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